中国輸入OEM製品の開発手順と工場選定方法のやり方を徹底解説!
中国輸入販売において一定の成果を収めたけど、やっぱり価格競争がきついなと感じている方も多いかも知れません。
扱うジャンルや商品によっては競合が多くて、すぐにヒット商品をマネされる傾向があるからです。
競合との日常的な価格競争があれば、長期的な成長と収益の安定を望むのは難しいでしょう。
そういったステージにおいて、次の一手として考えられるのが「OEM製品の開発」による自社ブランド品の販売です。
自社ブランドの確立は、市場での独自性を高め、ビジネスの持続可能性を大きく向上させる鍵となります。
しかし、OEMの世界は複雑で、初心者にはなかなか手が出しづらいものです。
そこで、今回記事では、中国輸入OEMの基本から、成功への道のりを具体的に、そして分かりやすく解説します。
ぜひ最後まで読んで、今後の中国輸入ビジネスの進め方の参考としてください。
アパレル商材を扱っている方は、下記の簡易OEMについての情報も役に立ちます!
この記事の監修者:未来来来合同会社代表|水田宗孝
1976年生まれ。コナミ→Sony→CAPCOM→グリー→バンダイナムコと大手ゲーム会社を5社経験しその後、無在庫物販で副業をスタート。2020年に月利70万円を突破し独立。その後2021年に未来来来合同会社を設立。
「物販オンラインスクール『NOAHコミュニティ』」を発足し、延べ100名以上の物販プレイヤーを輩出。その経験から学んだ物販の極意を発信していきます。NOAH公式LINEにて無在庫物販に関するお得情報を無料配信中! → 詳しいプロフィールはこちら
この記事の執筆・編集者:高井
中古カメラのeBay輸出販売で起業するも、作業の多さから続かずにeBay、Amazon、中国輸入の無在庫販売へ転向。 一定の成果を出し、新型コロナ蔓延による国際輸送費の値上がりにを機に、兼ねてより興味のあったWebライターとしても活動を開始する。物販とライティング二足の草鞋で活動中。
中国輸入ビジネスにおけるOEMとは
中国輸入品には偽物や模造品が含まれる確率が高いため、販売する商品はノーブランド品を扱うのが一般的です。
しかし、ノーブランドだけ扱っていては、絶えず売れる商品をリサーチする必要があり、やがて頭打ちとなることもあります。
そこで、OEMによる自社製品の開発が必要となるのです。
そもそもOEMの意味は何?
OEMは、「Original Equipment Manufacturer」の略語であり、元々は製造業者が他の会社のブランド名で製品を生産することを指します。
しかし、現在では、特に中国輸入において、自社ブランドの製品を企画し、製造はコスト効率の良い工場に委託するビジネスモデルを指すことが多いです。
この方法により、事業者は製品開発における柔軟性と速度を高められ、市場ニーズに迅速に対応しながらブランド価値を構築できます。
中国輸入でOEMに取り組む意義
中国輸入ビジネスにおけるOEM商品の開発と販売は、事業を安定的に拡大するのに欠かせない戦略です。
このアプローチにより、事業者は独自のブランドを確立し、競合に対して製品の差別化を図ることができます。
中国のOEM工場と連携することで、高品質かつコスト効率の良い製品を市場に迅速に投入できるだけではありません。
市場のトレンドに合わせた柔軟な商品開発が可能となり、競争力のある独自製品を生み出すことができるのです。
中国輸入ビジネスにおていOEMを取り入れることで、長期的なブランド価値の構築ができるので、ビジネスの成長つながりますよ!
中国輸入OEMの流れ
中国輸入OEMのプロセスは、下記のように段階的に進めるのが一般的です。
- 市場調査による商品選定
- OEM工場の選定
- サンプル商品の手配と品質確認
- OEM商品の量産
- 仕入及び販売開始
この一連の流れは、高品質の商品を市場へ導入するのに不可欠で、各ステップでの細かな調整が、最終的なOEM商品の成功を左右します。
中国輸入OEMの商品選定方法
中国輸入OEM事業の成功の鍵は、適切な商品選定にあります。
市場の需要を正確に把握して競争力のある製品を選ぶことが、ビジネスの成長を加速させる重要なステップです。
ここでは、その商品選定の手順とポイントを解説します。
Amazonの売上ランキングを参考にする
Amazonの売上ランキングは、OEM商品選定の際の貴重な情報源です。
このランキングは、消費者の需要と市場の動向をリアルタイムで反映しており、どの商品が人気か、どのカテゴリーが注目されているかを知ることができます。
ランキングを分析することで、売れ筋商品の特徴や消費者の好みを理解し、自社のOEM製品に反映させることが可能です。
ただし、高ランキングの商品は競争も激しいため、ニッチな市場や独自性の高い製品を見つける努力も大切です。
Amazonのデータを活用して市場のトレンドを把握し、自社の製品戦略を練ることが、OEM事業の成功につながります。
Amazonにおける商品リサーチについては、専用のリサーチツール「Keepa」を利用すると効果的です。
Keepaの使い方については、下記記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
カスタマーレビューがヒット商品のヒント
カスタマーレビューは、ヒット商品を見つけるための重要な手がかりになります。
消費者の声は、商品の強みや弱点、市場のニーズや期待を直接的に反映しています。
レビューを分析することで、下記のような要因を把握できます。
レビュー評価 | 把握できる要因 |
---|---|
4~5の良い評価 | どのような機能やデザインが評価されているか |
1~3の悪い評価 | 商品の品質やデザイン面での問題や改善ポイント |
このような情報を基に自社のOEM製品を改良し、市場のニーズに合わせた独自性のある製品を開発することが可能です。
中国輸入OEM工場の選定方法
中国輸入のOEM事業で成功するには、信頼できる工場の選定が不可欠です。
優良工場を選ぶことで、品質、コスト、納期のバランスを最適化し、ビジネスの基盤を強化できます。
ここでは、どこでどのように優良工場を見つければいいのかについて解説します。
オススメのECサイトは1688.com
1688.comは、アリババグループが運営するB2B型ECサイトで、多種多様な製造業者や卸売業者が集まる巨大な市場を提供しています。
1688.comの最大の利点は、幅広い業種にわたる製品がありその直営工場を直接検索できる点にあります。
サイト内では、工場の規模、生産能力、過去の取引履歴などの詳細情報を確認でき、信頼性の高いパートナー選びに役立ちます。
また、価格交渉やサンプルの要求もオンラインで行えるため、時間とコストを節約しながら適切な工場を見つけることが可能です。
1688.comを活用することで、品質とコストのバランスを取りながら、最適なOEMパートナーを見つけられるでしょう。
ただし、1688.comは中国国内向けのプラットフォームなので、中国語でのやり取りとなります。
Google翻訳などでも取引は可能ですが、商習慣の違いから思わぬ損失を招くこともあります。
中国輸入代行業者のサポートを得ながら進めるのが一般的な方法ですよ!
OEM工場の選定方法
1688.comでOEM工場を選ぶときには、工場直営店の中から探すのが基本です。
卸売業者がOEM工場と提携していることもありますが、ワンクッションはいることによる手数料が発生し、その分、工場直営店よりもコストアップになるからです。
では、OEM工場の選び方を具体的に見ていきましょう!
例えば、靴のOEM製品を委託する工場を探す時は、下図の赤丸部分をクリックして、靴のカテゴリへ進みます。
(※画像はGoogle翻訳機能によって日本語で表示させています。)
下図の靴カテゴリーのページへ移動したら、左側のカテゴリナビゲーション欄でさらに靴の種類を絞り込み、上部の赤枠で囲んだ「工場」をクリックします。
ここではスニーカーを選んで「工場」をクリックしました。
すると、下図のようなスニーカーを製造している工場がリストアップされます。
このリストの中から候補となる工場を絞るとき、必ず1688.comにおける会員ランクをチェックしましょう。
会員ランクには下記の3つがあります。
- 実力商家(牛マーク)
- 誠心通(誠マーク)
- 無料会員
この中で最もランクが上なのが実力商家であり、下記のような条件をクリアしている工場になります。
上図における基準を左から番号順に説明します。
項目 | 条件 |
---|---|
①实力供应商 | チャットへの応答率50%以上、一部ジャンルでは48時間以内の出荷 |
②品牌旗舰店 | 独自のブランド を所有しているか、権利所有者によって独占的に許可されている |
③品牌专营店 | ブランドの代理店となっている |
④实力工厂 | 資本金が50万元以上、工場の総面積が300平方メートル以上 |
これらの条件をクリアするだけでなく、登録料として年間36,800元(約75万円)を負担しているので、実力商家は最も信頼できる工場と言えます。
実力商家は、下図の赤丸部分のように牛マークの称号が表示されていますので、簡単に見つけることができます。
OEM工場の候補を絞るために、実力商家の中から複数の候補工場を選び、下記の条件をチェックします。
- サンプル作成の可否
- サンプル及び量産品の納期
- サンプル及び量産品の価格
- 量産の最低注文ロット数
- 不良品発生の場合の対応
- 日本(海外)との取引実績の有無
ご自身のビジネス条件をベースにOEM工場の候補をいくつかに絞り込み、各工場が出品している商品からサンプルを2~3個仕入れます。
これは採用のための最終審査のようなもので、実際の商品品質や納品速度、コミュニケーション力などを比較して一工場に絞ります。
何かトラブルがあった時のために、第二候補の工場の情報も残しておいた方がいいでしょう。
サンプル手配から量産へのプロセス
サンプル手配から量産に移行するプロセスは、OEM事業において重要な段階です。
まず、選定したOEM工場に対して製品仕様を明確にし、サンプル製造を依頼します。
サンプルが届いたら、品質、デザイン、機能性を徹底的に検証し、必要に応じて改善点を工場にフィードバックします。
この段階での細かな調整は、最終製品の品質を左右するため、非常に重要です。
サンプルの承認後、量産に向けた契約を結び、生産スケジュールと品質管理基準を確定します。
量産開始後は、定期的なコミュニケーションと品質チェックを行いながら、製品が仕様通りに生産されていることを確認します。
この一連のプロセスを通じて、高品質な製品を効率的に市場に供給することが可能になりますよ!
中国輸入商品OEM化における注意事項
中国輸入商品のOEM化を成功させるためには、いくつかの起こり得るトラブルを知っておき、事前に対策をしておくと安心です。
ここでは、注意すべきポイントを事例とともに紹介します。
サンプル品と本生産品の品質の違い
サンプル品と本生産品の品質には違いが生じることがあるので、事前に注意すべき重要なポイントです。
サンプルは通常、特別な注意を払って製造されるため、非常に高い品質で仕上がってくることが多いです。
しかし、量産段階では生産効率やコスト削減のために、材料や製造工程が変更されることがあります。
これによって、本生産品の品質がサンプルと違うことが起こるの注意が必要です!
こういった事態を避けるために、量産契約を結ぶ際には、サンプルの品質基準を明確にし、量産品でもこれを維持することを確実にする必要があります。
また、生産中および生産後の品質検査を徹底することで、サンプルと同等の品質が保たれるようにすることも重要です。
サンプル品と本生産品の価格の違い
本生産に入ると商品価格がサンプル品より高くなっていることもあり得るパターンです。
これは事前の確認不足でよく起こることですが、本生産では検品料や別途手数料が発生するので、価格が高くなるのは当然だとOEM工場は思っていることがあります。
委託側としてはそういった説明がないと、同じ価格で手に入ると誤解してしまうので、サンプル注文時に、サンプルと本生産の価格の違いがないかを必ず確認しましょう。
まさに商習慣の違いからくる誤解ですね!
不良品が発生したときの取り決め
OEM事業において、本生産後に不良品が発生した場合の取り決めは非常に重要です。
契約時には、不良品に関する明確な基準と対処プロセスを設定する必要があります。
これには、不良品の定義、返品や交換の条件、責任の所在、および費用負担に関する詳細が含まれます。
また、不良品の割合が一定基準を超えた場合のペナルティや、品質改善のための措置も契約に盛り込むべきです。
これらの取り決めは、万が一の品質問題が発生した際に、迅速かつ効果的に対応するために不可欠です。
国際取引では商習慣の違いがあるため、明確な取り決めを行うことで、リスクを最小限に抑えましょう。
まとめ・中国輸入OEM化で新たなステージへ!
中国輸入OEM化は、ビジネスを次のレベルへと導く強力な戦略です。
この記事では、OEMの基本から商品選定、工場選定、そして品質管理に至るまでの重要なポイントを解説しました。
適切な商品選定と信頼できるOEM工場の選択、そして細心の品質管理は、OEM事業の成功に欠かせません。
これらの知識を活用し、自社ブランドの確立と市場での差別化を図ることで、ビジネスの安定性と成長を実現しましょう。
OEMよりもシンプルな方法で自社ブランド品を持てるODMに興味がある方は、下記の記事が参考になります!
コメント