中国輸入をやめた人の特徴と稼ぐ方法5選!OEM販売による差別化対策とは?
インターネット環境の充実と政府による副業解禁もあり、ECサイトを利用して中国輸入を始める人も多くなりました。
10億以上のアイテムを格安価格で仕入れられることが中国輸入ビジネスの最大の魅力で、転売が初めてでも稼いでいる方は多くいます。
その一方で、中国輸入に取り組んでも思ったような結果を得られず、やめた人達がいるのも事実です。
「なぜ、結果を出せずに終わったのか?」
成功談を聞いて中国輸入を始める人は多いですが、中国輸入には落とし穴もいくつかあります。
したがって、先に失敗談を聞いたうえで始める方が、同じ轍を踏まずに中国輸入を軌道に乗せることができるでしょう。
今回の記事では、やめた人達のリアルな体験談も交えながら、その原因を明らかにしたうえで、中国輸入の正しいやり方を解説します。
中国輸入への取り組みを検討されている方にとっては、最後まで読んで頂くことで参考になることは間違いないでしょう。
この記事の監修者:未来来来合同会社代表|水田宗孝
1976年生まれ。コナミ→Sony→CAPCOM→グリー→バンダイナムコと大手ゲーム会社を5社経験しその後、無在庫物販で副業をスタート。2020年に月利70万円を突破し独立。その後2021年に未来来来合同会社を設立。
「物販オンラインスクール『NOAHコミュニティ』」を発足し、延べ100名以上の物販プレイヤーを輩出。その経験から学んだ物販の極意を発信していきます。NOAH公式LINEにて無在庫物販に関するお得情報を無料配信中! → 詳しいプロフィールはこちら
この記事の執筆・編集者:高井
中古カメラのeBay輸出販売で起業するも、作業の多さから続かずにeBay、Amazon、中国輸入の無在庫販売へ転向。 一定の成果を出し、新型コロナ蔓延による国際輸送費の値上がりにを機に、兼ねてより興味のあったWebライターとしても活動を開始する。物販とライティング二足の草鞋で活動中。
中国輸入をやめた人の体験から見える5つの特徴
中国輸入は国境を跨いだビジネスですので、国内転売と同じ感覚で取り組むと痛い目に会うかも知れません。
中国輸入を始めながらも知識と経験不足から失敗してやめた人達の体験談をみると、下記のような5つの特徴がわかりました。
1.中国商品の特徴が理解できていない
2.リサーチで儲かる商品を見つけられない
3.十分な資金が準備できていない
4.利益計算が正確にできていない
5.作業に疲弊して続かない
ここでは、5つの体験談を見ていくことで、中国輸入でつまづくポイントを理解しましょう。
特徴1.中国商品の特徴が理解できていない
自分の恥を晒してしまいますが、10年くらい前、今ほど中国輸入が注目されていなかったころ、私はうかつにも初めての仕入でブランド商品を購入してしまいました。
ある中国のファッション系の店舗サイトから、誰しもが知っているハイブランドのバックや小物を10点ほど試験的に仕入れたのですが、税関でひっかかり没収されたのです。
中国の仕入サイトでは、そのブランド品を扱っている日本の正規代理店のタグが画像で確認できたので大丈夫と安心したのですが、素人の甘い判断でした。
商品を没収されただけでは済まず、その後、ブランド側から購入経路に関する調査書が届き、協力しない場合は民事訴訟を起こすとまで脅されました。
正確な金額は覚えていませんが、初めての仕入で使った20万円程度の資金も戻らず、意気消沈してその後何年もの間中国輸入から遠ざかりました。
偽ブランド品、著作権侵害している商品は、今でも当然のように一部の中国業者は取り扱っており、日本に持ち込む手口も税関と知恵比べでもしているかのように巧妙です。
中国輸入では、決してハイブランド商品や日本アニメなどのキャラクター商品に手を出してはいけません。
中国からの偽ブランド品に関しては、下記の記事で詳しく解説してますので、ぜひ参照してください!
特徴2.リサーチで儲かる商品を見つけられない
中国輸入を学ぶのにスクールに入る人も多いですが、スクールでは推奨のリサーチツールを使うことが多いです。
私も2度目の中国輸入へのチャレンジでは、スクールに入りました。
そのとき学んだリサーチ方法は、誰でも無料で利用できる有名なツールを使ったものでした。
皆と同じツールだと同じ結果しか得られず、儲かる商品をマネすることがリサーチの目的となります。
そして、同じ商品を出品する人が何十人も現れて、価格競争になっていくのです。
最初からツールに頼ると、リサーチ結果に出ない本当に儲かる商品を探し出す力がつきません。
その結果、
「利益率が高くても、結局、ライバルが多く値下げ合戦になって稼げない」
となり途中で脱落していくのです。
「この商品が売れるのなら、こういった商品も売れるのでは?」
そんな推測をすることなく、ただツールに頼るだけの人はやめていったのです。
特徴3.十分な資金が準備できていない
なぜなら、ある程度ビジネスが軌道にのっても商品を仕入れ続ける必要があり、市況が変わり販売が落ちると在庫が増え資金繰りが悪くなるからです。
レディースファッションで利益を出せるようになった仲間のAさんは、「計算では利益出てるけど、手元にお金がなくて儲かっている気がしない」と言ってやめていきました。
その原因は在庫です。
売れると利益に応じて次の仕入を増やす。
しかし、ちょっと売れ行きが悪くなると在庫になるので、少ない資金でやっていると手元にお金が残らないこともあります。
水着やコートなどの季節商品が売れ残ると、次のシーズンまで在庫のままなので、キャッシュフローが悪化するのです。
売れずに在庫となっても、次の仕入ができる余力が必要です。
特徴4.利益計算が正確にできていない
数字が苦手という主婦のBさんは、毎月、思ったほどお金が残らないと嘆いて中国輸入をやめました。
「仕入のときの計算では利益率40%もあったのに、売ったら5%程度しか残らなかったの」
などと言ってました。
しかし、彼女が扱っていた商品は、関税で15%取られ消費税10%がかかっていたのに、それらのコストを計算に入れていなかったのです。
それ以外にも、国際輸送料の計算などもアバウトだったかも知れません。
中国輸入の利益計算は国内転売より複雑です。
仕入から販売までの流れの中で、発生する費用をしっかりおさえておくことが肝心です。
特徴5.作業に疲弊して続かない
会社員であり副業で中国輸入を始めたCさんは、最初は順調に作業をこなしていました。
しかし、ある程度まで売上が出ると睡眠時間を削らなければ回らなくなり、家族との時間もなくなったと愚痴をこぼしていました。
それでも頑張っていたのですが、疲れから注文誤りをして損失を出したり、本業でも信用にかかわるようなミスをしたらしく、辛いと言って中国輸入をやめました。
中国輸入を行う目的は稼ぐことですが、そのためにプライベートがなくなり本業にも影響を及ぼすようでは本末転倒です。
ただ、一人でむしゃらに働くのではなく、どうすれば楽になるかという発想も必要ですね。
中国輸入をやめずに稼げるやり方
中国輸入をやめた人達の話を読むと、どういうリスクが待っているのかがよくわかったと思います。
これらの課題を理解したうえで中国輸入に取り組むことで、安定したビジネスが継続できる可能性が高まるでしょう。
ここでは、それらの問題に対する解決策を紹介しますので参考にしてください。
中国製品の特徴を正しく理解して扱う商品を決める
中国輸入では、文化と商習慣の違いを理解する必要があります。
偽物ブランド品が多く著作権を侵害する商品を製造するのを、お国柄と言えば失礼ですが、堂々と行っている業者が多いのも事実です。
したがって、中国輸入で取り扱うのはノーブランド商品に限定しなければなりません。
前述の通り、中国ECサイトでは10億以上の商品が出品されており、日本でまだ販売していないものも数多く存在します。
その中から、日本で人気となりそうな商品を扱えば、中国輸入ビジネスを大きく育てることができるでしょう。
最近の中国製品は品質もよくなってきてますね。
リサーチはツールに頼らず自分で考える
中国輸入において儲かる商品を探せるようになるには、ツールだけに頼らずにリサーチをすることが重要です。
中国輸入をやめた人の特徴のひとつに、ツールに依存し過ぎる傾向が見られました。
ツールは何が売れているかを教えてくれますが、同じツールを使えば同じ結果を生み、競合が同じ商品に集中することになります。
ツールがはじき出した結果を深掘りして儲かる商品を見つけるためには、自分で頭を働かせる必要があります。
「皆がまだ注目していなジャンルはどれ?」
「この商品が売れている理由はなんだろう?」
「今、日本で何が売れているのか?」
そういうことを絶えず考えながらリサーチをする人が、高利益を取れる商品をみつけることができるのです。
例えば、コロナ禍でソロキャンプが流行り始めたとき、いち早く中国製の安い小型テントを扱うことなどが挙げられます。
また、Amazonランキングにある中国製品を参考にして、どのジャンルを扱うかを考えるのも一つの方法です。
ランキング上位の競合のレビューや販売サイトのクオリティが大したことなければ、食い込めるジャンルかも知れません。
資金不足の場合は無在庫転売から始める
中国輸入は判断ミスから在庫をつくってしまうと資金不足に陥る可能性があるので、小資金で始める人には無在庫転売がオススメです。
無在庫転売とは、商品を仕入れる前にECサイトに出品し、商品の注文が入った後に仕入れて購入者へ発送する転売方法のことです。
売れてから仕入を行うので、在庫を抱える心配がありません。
無在庫転売であれば先に出品して市場の反応を見ることができるので、あるジャンルの商品が売れるかどうかを試すことができる効率のいいリサーチ方法とも言えます。
ただし、売れてから中国で仕入を行うため、購入者へ届けるまでの時間が長くかかるため、それでも買ってもらえるような魅力ある商品を扱う必要があります。
中国輸入の無在庫転売については、下記の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
利益計算を正しく理解する
中国輸入における利益計算式は複雑なので、下記の計算式を正しく理解しておきましょう。
利益=売上ー(仕入+国際輸送料+関税・輸入消費税)ー(販売手数料+国内送料)ー輸入代行手数料
この計算式において、計算を間違う可能性があるのが国際輸送料で、忘れられがちなのが関税・輸入消費税です。
国際送料は重量と体積によって決まるので、利益率を上げたいときは軽くて小さな商材を扱うのが一番です。
また、利用する輸送会社によって同じ物量でも料金が変わるため注意が必要です。
輸入代行業者を利用する場合は、この国際輸送サービスも含まれていることが多く、他の利用者との混載も可能なので、事前に料金の目安を聞いておくといいでしょう。
関税・消費税は取り扱う商品ジャンルや仕入量によって変わるので、詳細は下記記事をご参照ください。
段階的に外注化を進める
中国輸入が軌道に乗り始めたら、単純作業から段階的に外注化を進めるのが、作業で疲弊せずにビジネスを継続するポイントです。
中国輸入はリサーチ・出品・販売・発送・在庫管理・顧客管理という作業の繰り返しで、販売規模が大きくなるにつれ手間も増えます。
たとえ副業でも一定の水準に達すると手が回らなくなり、販売の拡大が困難になります。
そのために外注化が必要であり、出品や発送といった簡単な作業から取り組むのが基本です。
外注化の秘訣については、下記記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
中国輸入OEMによる差別化で稼ぐ
中国輸入ビジネスで独立を目指す人にとっては、競合との差別化が大きな課題となります。
差別化対策は自社ブランドのOEM商品を製造販売するのが一番です。
中国輸入OEMとは、商品の企画・設計を自社で行い、生産を中国工場に依頼することを言います。
既存商品に小さな改良を加えることから、まったく新しい商品開発まで、差別化方法は様々です。
初心者の方にとってOEM商品の開発は少し先の話になりますので、ここでは概略のみを説明しますので将来の可能性を感じ取ってください。
OEM商品の選定
中国輸入が軌道にのって月300個以上売れるような商品が出てくれば、OEM化による自社ブランド商品に選定します。
300個以上という基準は、OEM生産に必要な最低注文ロット数にもとづいた目安であり、依頼先の工場によって数値は異なります。
販売が月50個でOEM生産に最低限必要なロット数が300台であれば、半年の在庫を販売することになるのでリスクが高いでしょう。
そういった意味で、OEM生産に最低注文ロット数は非常に重要な条件です。
OEM内容は、自社ブランドのネーミングを付ける簡易的なものから、購入者に好まれるような進化を施した企画まで予算に応じて検討します。
月にOEM生産に必要な最低注文ロット数を満たす商品がない場合は、Amazonで販売されている中国輸入品から商品選定する方法があります。
下記の条件を満たす商品をいくつか候補に挙げて、決めていくといいでしょう。
販売価格 | ある程度の利益確保のため、最低3,000円以上の商品 |
ランキング | ランキングの低い商品をOEM化しても売れる見込みはないので、500位以内のランキングを狙う |
月間販売台数 | 300個以上などOEM工場の最低注文ロット数に相当する台数 |
レビュー内容 | Amazonレビューで4.0以上。ただし、悪いレビューを参考に商品を改善すると売れるチャンスが広がる |
月間販売数やランキングなどは、セラースプライトなどのツールで詳しく確認できます。
OEM工場の選定
OEM工場の選定は、BtoBの卸売業ECサイトであるアリババグループの1688.comの利用がオススメです。
商品が安くて品質がいいだけでなく、OEM商品の製造に対応できる直営工場を持った店舗が数多く出店しているECサイトです。
1688.com の店舗にOEMを依頼する際は、下記ポイントを確認しましょう。
サンプル作成 | サンプル作成ができない工場は生産技術や工程に不安あり |
サンプルと量産品の納期 | 納期が3ヵ月以上と長い場合は販売活動に支障がでる恐れあり |
最低注文ロット数 | 1ヶ月の販売見込数と大きく乖離していないか要チェック |
不良品への対応 | 不良品率は量産段階でわかるので明確な取り決めが重要 |
日本企業との取引の有無 | 取引があれば品質の水準が高いことが期待できる |
すでに取引している店舗がOEM工場を持っている場合は、まずそこからチェックするのがいいでしょう。
自社ブランド品の販売拡大を図る
OEM販売が順調に進めば、カラーバリエーションを増やしたり、オプションをつけるなどのさらなる差別化により、販売の拡大を図ることが可能となります。
そして、市場でブランドがさらに認知されリピート注文が増えれば、自社ECサイトを構築するなど新しいステージへ移動することも可能でしょう。
AmazonなどのECサイトでは、入手できる購入者情報が限られていますが、自社ECサイトであればEmailアドレスなどの個人情報も入手して販促に活用可能です。
このようにOEMビジネスには、事業を段階的に拡大していく大きな可能性を秘めているのです。
まとめ・中国輸入ビジネスは短期間であきらめてはダメ!
今回の記事では、中国輸入をやめた人の体験談を見ることで、取り組むときのリスクや準備しておくべき内容を明確にしました。
人は「年収1,000万を突破しました!」みたいな派手な情報に惑わされる傾向がありますが、ネガティブな情報を確認することも重要です。
その上で事前対策を練り取り組めば、中国輸入ビジネスで稼げる可能性が広がるでしょう。
中国輸入で一番何が大切かと言えば、やはり稼げる商品を発掘できるリサーチ力だと思います。
最初は上手くいかないことも多いですが、人まねだけでは稼げません。
ツール利用も効率化に必要ですが、絶えずトライ&エラーを繰り返してリサーチ力を伸ばしていきましょう。
そうすればOEM販売によるブルーオーシャンの構築も夢ではないでしょう。
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