メルカリで仕入先を聞かれた場合のスマートな対処法とは?
「こちらの商品、どこで購入されましたか?」
「参考に、商品の購入先を教えてください」
メルカリ販売をしていると、ときどきこのような質問をしてくるユーザーがいます。
初心者の方は、何の疑いもなく情報を伝えたり、どう対応すればいいのかと迷ったり、反応も違うでしょう。
こういった質問は、質問者の立場によって目的が違うので、答え方には注意が必要です。
今回の記事では、そういった質問にきっちり状況判断をして、スマートに対応する方法を解説します。
そう言えば、商品の出所を質問されて困ったという経験をお持ちの方や、知らずに正直に伝えていた方は、ぜひ最後まで読んで役立ててください。
この記事の監修者:未来来来合同会社代表|水田宗孝
1976年生まれ。コナミ→Sony→CAPCOM→グリー→バンダイナムコと大手ゲーム会社を5社経験しその後、無在庫物販で副業をスタート。2020年に月利70万円を突破し独立。その後2021年に未来来来合同会社を設立。
「物販オンラインスクール『NOAHCommunity』」を発足し、延べ100名以上の物販プレイヤーを輩出。その経験から学んだ物販の極意を発信していきます。NOAH公式LINEにて無在庫物販に関するお得情報を無料配信中!
この記事の執筆・編集者:高井
中古カメラのeBay輸出販売で起業するも、作業の多さから続かずにeBay、Amazon、中国輸入の無在庫販売へ転向。 一定の成果を出し、新型コロナ蔓延による国際輸送費の値上がりにを機に、兼ねてより興味のあったWebライターとしても活動を開始する。物販とライティング二足の草鞋で活動中。
メルカリで仕入先を聞いてくる3つタイプのユーザー
メルカリなどのフリマアプリでは、商品の仕入先に関する質問を受けることがあります。
これらの質問者は一見同じように感じられるかもしれませんが、実は背後にはさまざまな動機や目的が隠れており、大きく分けて下記のような3つのタイプに分類が可能です。
1.価格比較をしたいユーザー
2.商品の品質を確認したいユーザー
3.同じ商品を探している同業者ユーザー
ここでは最初に、それぞれのユーザータイプタイプの特徴をみていきましょう。
1.価格比較をしたいユーザー
価格比較を絶えず行っているタイプのユーザーは、商品を購入する前に他の出品者や他のプラットフォームでの価格をチェックし、最もお得な取引を追い求める特徴を持っています。
このようなユーザーは購入を検討している商品についての知識が豊富で、市場価格や流通価格に精通していることが多いです。
彼らは商品の仕入先を知ることで、その商品がどれくらいの価格帯で取引されているのか、または直接仕入れられる可能性があるかなどと考える傾向があるのです。
なので、うっかり仕入先を教えちゃうと、そっちから購入されてしまう可能性がありますよ。
2.商品の品質を確認したいユーザー
フリマアプリでは、実際に商品を手に取って確認することができないため、商品の品質を気にするユーザーが多く存在します。
これらのユーザーは、商品の価値を正確に把握するため、品質や商品の状態が気になるのです。
したがって、購入を検討する前に商品の素材、製造元、使用感、保存状態などの詳細な情報を商品説明欄でチェックします。
特に、高価なブランド品やアンティーク、家電、美容製品など、品質が商品の価値に大きく影響するカテゴリでは、品質が気になるユーザーが多い傾向があります。
彼らの目的は、単に商品の仕入先を知ることではなく、商品が本物であるか、状態が良好であるか、また使用感や劣化具合などを知りたいのです。
偽物や劣化した商品を購入してしまうリスクを避けるため、十分な情報収集をすることで安心して取引を進めたいと考えるのが、このユーザータイプの特徴です。
特に高額商品であれば当然の話なので、品質へ関心があるユーザーへは丁寧に対応しましょう。
3.同じ商品を探している同業者ユーザー
仕入先を質問してくるユーザーの中には、単なる購入希望者ではなく、実は同じ商品を探している同業者、すなわち競合する出品者の場合もあります。
同業者が仕入先を知りたいと思う背景には、下記のような理由が考えられます。
- 自らも同じ商品をより低いコストで仕入れ、利益を最大化するため
- 商品の流通量や人気度、取引の動向などを把握し、ビジネス戦略のヒントを得るため
出品者としては、このような同業者からの問い合わせに対して慎重に対応しなければなりません。
自らのビジネスの秘密や利益を守るために、仕入先の詳細を直接的に開示するのは避けるべきです。
たまに、あまりにも無礼な質問をしてくる人もいますので、その場合はまともに取り合わなくていいでしょう。
仕入先を聞かれた時の適切な対応
「商品の仕入先は?」という質問をしてくるユーザーには3つのタイプがあることがわかりました。
では、そのような質問に対してどのように対応すればよいのか?
ここでは、仕入先に関する質問への適切な対応方法について、具体的に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
価格比較を求めるユーザーへの回答方法
「この商品、他のサイトや店舗でも同じ価格ですか?」
「同じ商品を他の出品者がもう少し安く出していますが、どうしてですか?」
といった質問を交えながら、仕入先を聞いてくる傾向があるのがこのタイプのユーザーで、値切る目的が背後にあります。
この場合、ある程度の値下げの準備があっても、仕入先は伝えてはいけません。
なぜなら、仕入値から利幅が知られ、交渉材料にされる可能性があるからです。
下記のように仕入先情報をやんわりと隠しながら、相手に悪い印象を与えることなく交渉するのがいいでしょう。
回答例1:「一般的な仕入先ですけど、キャンペーン価格で仕入れたので、少しお値引き可能ですよ」
回答例2:「複数の仕入先から仕入ていますので一概には言えません。もし当店より安い価格がありましたら、検討しますので希望価格をお知らせください」
商品の品質を確認したいユーザーへの回答方法
前述のようにフリマアプリでの購入では、個人対個人の取引なので、価格が高額になるほど品質への関心が強くなります。
特にハイブランド品では仕入先情報は重要なので、画像などでエビデンスを添えて具体的なショップ名まで明かすとユーザーに安心感を与えます。
したがって、下記のような回答をするのがいいでしょう。
回答例1:「この商品は、[ブランド名]の正規代理店/正規取扱店/直営店から直接仕入れておりますので、正規品に間違いありません。」
回答例2:「当商品には正規の証明書やオリジナルのパッケージ、保証書などが付属しております。もし、さらに詳しい情報や写真が必要でしたら、お気軽にお知らせください。」
ブランド品以外の場合は、仕入先を明記する必要はありませんが、下記のように商品の品質を重視している旨、きっちり書くと印象がいいでしょう。
回答例3:「この商品は〇〇の認証を受けている商品であり、具体的な仕入先の詳細はお伝えするのが難しいですが、商品に関する品質証明や詳細なスペックは提供可能です。」
回答例4:「具体的な仕入先の情報は公開しておりませんが、品質や性能に関して気になる点や確認したい項目があればお知らせください。最大限、情報提供させていただきます。」
フリマアプリにおけるブランド品の取扱いに関する情報については、こちらの記事も参考になりますので参考にしてください。
同じ商品を探している同業者ユーザーへの回答方法
初心者出品者へ同業者が仕入先を聞いてくることはまずないです。
しかし、売れ筋商品を安く販売している場合、気になって探りを入れて来るかも知れません。
同業者かどうかは、出品商品の内容や過去の販売実績をチェックすればわかります。
中級者以上の方はもちろんのこと、初心者でも独自の仕入ルートを持っている方は、下記のような対応で絶対に情報を公開しないでおきましょう。
回答例1:無視してコメントにおける質問を削除(無礼な態度で仕入先を聞かれた場合)
回答例2:「なぜ仕入先をお知りになりたいのでしょうか?」
回答例3:「具体的な仕入先については、公開していません。確かな品質の商品を適正価格で出品していますので、ご了承ください」
同業者は絶えず売れる商品情報を求めてリサーチしていますので、仕入先を質問された商品は売れ筋である可能性もあります。
仕入先を聞かれた時伝えない方がいい3つの情報
メルカリユーザーが仕入先を問い合わせてきた際、以下の3つの情報はプライバシーやセキュリティの理由から、伝えない方が良いでしょう。
1.取引条件や価格
2.仕入先の個人情報
3.仕入先の内部情報
1.取引条件や価格
仕入れた際の取引条件(値引き情報、割引率、特別な取引の詳細など)や実際の仕入れ価格を伝えるのは避けましょう。
たとえ相手が同業者でなくても、だれがその情報を興味深く見ているかわかりません。
人気商品であれば、開示した情報にもとづいて値引き交渉してくるユーザーが増える可能性もあり、対応が大変になります。
2.仕入先の個人情報
仕入先が個人の場合、個人の名前、住所、連絡先などの詳細情報を伝えるべきではありません。
個人のプライバシーを守るためであり、また、自身の個人情報(例:自分の住所や連絡先、実名など)も 公開するべきではありません。
このあたりのことは、当然のこととして認識している方は多いと思います。
3.仕入先の内部情報
入先が店舗や企業の場合、その場所の内部情報(在庫情報、業務内容、社員情報など)は公開すべきではありません。
これは、仕入先のビジネスの秘密を守るため、また、不正確な情報が伝わることで誤解やトラブルの原因となる可能性があるためです。
メルカリ規約では仕入先情報の開示はどうなっている?
メルカリの規約を隅から隅まで読む人は少ないと思いますが、この仕入先の情報公開についてはどのようになっているのでしょうか?
最後に、販売母体であるメルカリの規約をもとに、仕入先の取扱いかたについてみてみましょう。
規約上、仕入先の開示義務はない
メルカリプラットフォームの特徴として、個人名でなくニックネームのようなユーザーIDで取引がされ、発送も匿名発送が活発に利用されています。
メルカリにはメルカリShopsといって、個人売買ではなく店舗形式が販売するスタイルもあります。
メルカリShopsでは、屋号・代表者・運営者住所・電話番号が必要ですが、アプリ上で公開されるわけでなく、開示請求があった場合のみ情報が開示されるしくみです。
その場合でも、仕入先は対象外です。
したがって、個人情報はもちろんのこと、仕入先を尋ねられても開示義務はありません。
メルカリが仕入先の開示を要請しているケース
メルカリでは規約において、偽物や正規品と確証のないものの出品が禁止されています。
メルカリガイドでは、偽物や偽造品の出品に関して、
「ブランド品の偽物を販売、譲渡する行為は商標法、意匠法、著作権法などの法律で禁止される違法行為であり、懲役10年以下、罰金1000万円以下の刑罰が科される可能性があります。」
引用:メルカリガイド・偽ブランド品、正規品と確証のないもの
と明記されています。
そして、以下の条件に該当する「正規品と確証のない商品」は出品削除の対象となります。
- 購入時レシートの写真掲載がない場合
- シリアルナンバーの写真掲載がない場合
- 購入経路が不明確の場合
「購入時レシート」はまさに仕入先情報であり、その写真掲載を求めていることは、仕入先情報の開示にあたりますね。
まとめ・仕入先情報は転売の重要な機密事項!
転売ビジネスにおける成功の鍵は、商品の仕入先の選定や確保にあります。
仕入先情報は、競争力を持つ商品の獲得、価格設定、品質管理など、店舗運営の各段階での重要な判断基準となります。
そのため、仕入先情報は転売業者にとっての貴重な機密情報となるのです。
公にすることで、競合他社や同業者が同じ商品を仕入れる可能性が高まり、ビジネスの競争力が低下する恐れがあります。
また、仕入先との取引関係や信頼関係にも影響を与えることが考えられます。
このような背景から、仕入先に関する質問が来た場合でも、慎重に、かつ適切に対応する必要があるのです。
初心者の方は、商品を販売したい気持ちが強く、またメルカリ独特のユーザーとのやり取りにも慣れていないので、うっかり仕入先を伝えてしまうこともあるかも知れません。
しかし、ブランド品以外の商品では、情報を公開するかどうかの判断は、自身の販売戦略や業界の状況に応じて慎重に行うべきです。
今回の記事を参考にして質問者の種類を見分け、回答例をもとに的確に対応しましょう。
メルカリ初心者の方で、販売を伸ばした方はこちらはこちらの記事が参考になりますよ。
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